top of page
検索

第三話「助けなくても、関係は続くと気づく」

(前回:「助けなくても、私はここにいていい?」の続き)





1章:「私は、助けることでしか愛されない?」

ある日、会社の休憩室でのこと。


「ねえ、今ちょっと手が空いてたら、資料のチェック手伝ってくれない?」


後輩の田中が申し訳なさそうに言った。 

私は、一瞬迷った。


「…ごめん、今は自分の仕事があるから、後でならいい?」

言ってしまった。


これまでの私なら、即答で「いいよ!」と言っていたはずだ。 


でも、今日は「後でなら」と言えた。


田中は少し考えたあと、あっさりこう言った。

「そっか、じゃあ他の人に聞いてみるね!」


私は、思わず拍子抜けした。

(……え、それでいいの?)


私は手伝わなくても、仕事は回る。 

私は助けなくても、相手は私を嫌いにならない。

…それなら、私は今まで何のために頑張ってきたんだろう?



2章:「助けなくても、私は大丈夫?」

それから、少しずつ意識的に「助ける側」を減らしてみた。


友人の悩み相談を、いつもみたいに何時間も聞かず、「大変だったね」とだけ伝える。

家族の頼みごとを、「今は難しいかも」と一旦保留にする。

仕事でいつも「私がやります!」と手を挙げるのを、少しだけ待ってみる。


最初は、罪悪感があった。 

(こんなことして、嫌われないかな?) 

(誰かが困ったら、やっぱり私が動かなきゃ…)


でも、予想と違って、何も起こらなかった。


関係は、何も変わらなかった。


いや、むしろ、少し変わったかもしれない。



3章:「私が助けなくても、関係は続く」

ある日、美咲からメッセージが来た。


「最近忙しい? もし時間あったら、週末カフェ行かない?」

私は、助けなくても誘われるんだ。


今までは、助けることで人間関係をつないでいた。 


「私が何かしてあげることで、私は必要とされる」と思っていた。


でも、もしかしたら— 助けなくても、私は大丈夫なのかもしれない。


助けなくても、私はここにいていいのかもしれない。



4章:「私は、私のままで大丈夫?」

少しずつ、自分の時間を持てるようになった。 


助けることを減らしても、私の周りにはちゃんと人がいた。


ある日、久しぶりに一人で映画を観た。 

誰かのためじゃなく、「私が観たいもの」を選んで、ゆっくりとした時間を過ごした。


映画館を出ると、青空が広がっていた。 


心の中のモヤが少しずつ晴れていくような感覚があった。


私は、助けなくても、必要とされている。 

私は、助けなくても、人とつながっていられる。 

私は、助けなくても、愛される。

私は、私のままで大丈夫。



❤️「助けなくても、関係は続く」と気づいた。

❤️「私は必要とされるために助けるのではなく、私のままで価値がある」そう思っていい。

❤️あなたのままで、それでいいんだよ。

 
 
 

Comments


bottom of page